No.2 Don’t Go Dongoros

Don’t Go Dongoros(DARK)
重厚感のある甘い香りに焦がしキャラメルの余韻。豆と格闘した男たちへ思いを馳せる深い味わい。
酸味 ★★★☆☆
苦味 ★★★★★
コク ★★★★★
かつてドンゴロスと呼ばれた
70kgものコーヒーの生豆が入った麻袋。
転がらないで、ドンゴロス。
美味しく焼けろ、ドンゴロス。
お得意先や焙煎所へと何度も何度も担ぎ続け、焙煎の煙と格闘した男たちへ思いを馳せて
Don’t Go Dongoros
創業当時、営業から帰ってくる社員はいつも疲労困憊。
なぜなら猛暑の中、コーヒーを配達するために、生豆が入った袋「ドンゴロス」を担いで、お得意先への階段を昇り降りしていたから。
70kgもの生豆が入ったこの袋は
余裕を持たせた梱包で中の豆が固定されず、とても不安定。
担ぎ慣れるまでには相当時間がかかったそうです。
「焙煎所に運ぶのは大変だけど、売れて良かったな。」
「苦労して運んだから、焙煎でもっと美味しくなってほしい。」
「Don’t Go Dongoros」の深く濃い味わいは、当時の風景を鮮明に思い起こさせます。

UCC 取締役 営業統括本部 特定営業部 部長 長瀬智子
奮闘への応援歌

ちょっと骨太な複雑味のある味わい
当時の男たちの熱い思いと奮闘に敬意を表して、「Don’t Go Dongoros」に求められたのは、まず重厚感。さらには複雑さや、洗練感も表現できればと考えて、アフリカのルワンダとブラジルの豆を使うことにしました。
ブラジルはとてもバランスの良い豆で、深炒りにするとしっかりとしたボディーに加えてコクが出るという特徴があります。ルワンダはアフリカのコーヒーらしく、ボディーもあって、フレーバーもスッキリと単純なものではなく、ちょっとキャラクターというか、複雑さも持っている品種です。
特に重厚感を出すために、この2つのアイテムで、どう奥行きのある香りを引き出していくか、いかにコクやボディーを表現していくかというところを追求していきました。

深炒りでつくるバランスの取れた重厚感
全体シリーズの中で「Don’t Go Dongoros」のポジショニングはどうあるべきか考え、香り立ちや風味を想定しながら焙煎時間や熱のかけ方を考慮しました。
もっとロースト香をたたせたいのか?というように考えていくと、焙煎の熱のかけ方や、時間はこれくらいでやろう、とかどのように調整すればよいのかわかってきますので実際の風味をチェックしながら焙煎やブレンド等全体を細かく調整していきました。
いくつか深炒りの商品ラインナップがある中で、「Don’t Go Dongoros」の立ち位置は、焦げすぎてはいないけれど、かなり深くて重厚感があり甘みも持っている、というものです。「深炒りは好きだけど、苦焦げはあまり好みではない。いろんな風味が感じられてバランスの取れた重厚感が欲しい」という方には、是非おすすめしたい味わいになっています。チョコやバニラの甘い香りや焦がしキャラメルのような余韻は、深い焙煎によるものですが、ルワンダとブラジルというキャラクターの立った豆たちがしっかりと支えてくれているからこそ、深い奥行きと重厚感が生まれるんですね。

深い奥行きを味わい尽くすために
こちらはしっかりと沸騰させたお湯で抽出することをおすすめします。温度が高いと、苦みがしっかり出てくれるんですよね。 ボディー感がボンッと出るので、是非お試しください。濃厚なミルクともバッチリ合うと思います。
しっかりとコクを出したい場合はフレンチプレスでも楽しめると思いますし、もちろんペーパーフィルターでも大丈夫です。コクを出すにはしっかり蒸らしの時間を取って、ゆっくりと時間をかけて抽出してくださいね。
お好みによりますが、挽き方を色々変えて楽しんでみるのも良いと思います。ちょっと細挽きにしてさらにコクを出すというやり方と、挽きをちょっと粗くして、いつもの粉量よりもたっぷり使ってさっと落とすというやり方です。味の違いがすごく分かりやすいので、飲み比べしても楽しいと思います。

同調するペアリングと補完するペアリング
やはりかなり深炒りですので、王道のペアリングは、同調するものを合わせる感じになりますね。このコーヒーと同様なフレーバーを持っている、チョコレート系やバニラビーンズで香り付けをされたスイーツは合いやすいと思います。キャラメル系のスイーツもまさに同調っていう形でぴったりですね。
同調することで、この組み合わせは美味しいなっていうのが分かったら、その次は補完っていうレベルの高いペアリングも試してみると楽しいかもしれません。そうすると、「え、こんな違いがあったの!」みたいな発見があると思います。深炒りの苦みに対して、酸みのあるものをあえて合わせてみるとか、ペアリング上級者として楽しんでほしいですね。
ここまで深炒りだと、ブルーチーズ系のものとかを合わせてみるのも面白いかなと思います。他にもペアリングの可能性はたくさんあるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。