Golden Slumber Light

Golden Slumber Light(LIGHT)

心地よいまどろみを誘うような
香ばしく甘い香りと優しい酸み、キャラメルの甘い余韻

酸味 ★★★★☆
苦味 ★★☆☆☆
コク ★★★☆☆

黄金のように輝く明るい色と香ばしく甘い香りを纏ったコーヒー。
まるで眠気を誘うように優しく心地良い味わいをGolden Slumber Lightで。

「Golden Slumber Light」は、直訳すると「黄金のまどろみ」。
「Golden」は、黄金の輝きと焙煎時のゴールデンタイム(浅炒り)にもかけました。黄金のように輝いて見える明るくクリアな色、カシューナッツのように香ばしく甘やかな香りと心地よい酸みと甘みのバランス。
まどろんでしまうほどの心地よさを感じていただけるリラックス系コーヒー。

UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂

まどろみの輝き

UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂

明るい色、心地よい味わいを求めて

「黄金のように明るいカラーで、心地良くまろやかな酸みのある味わいのコーヒー」をテーマに、試行錯誤の連続でした。具体的には、既存にある原料から最適なものを見つけ出しどう組み合わせるか、焙煎度合いをどこに設定するかによって意図した味わいに導いていくという作業です。
明るい色と香りを出すには基本的に浅炒りで、豆の種類にもよりますが、酸みも強調されます。でも突出したような酸みがあると、ただ酸っぱいと感じてしまいバランスが悪い。ここでポイントになってくるのが「甘さ」です。
一般的にはコーヒーの甘さって、あまりイメージにないかもしれませんが、実はコーヒーには、甘さを補完することによって、酸っぱいと思われる酸を、フルーティーな味わいとして感じてもらえるように変化させることができるんです。と言っても、糖分があるとか補糖するということではなくて、焙煎やコーヒー豆の特性によって味わいとして補完していくということですが。
そのようなアプローチでバランスを整えて、みなさんに美味しいと感じてもらえるようなブレンドを考えていきました。

UCCコーヒーアカデミー専任講師 村田果穂

軽いのにコクがある。それは複雑味を持っているから。

「Golden Slumber Light」は、苦み、酸み、コク、まろやかさという味覚の4象限があった場合、苦みは弱め、酸みは強め、コクは中程度、まろやかさは高めくらいに位置します。酸みがあって軽やかでコクがある、というと相反するようですが、複雑味を持たせることによって、人はそれをコクと捉えることができるんですね。複雑味とは、豆そのものがどこでどのように育ったか、完熟度はどうか、焙煎がどのようにどのくらい行われ、そして何と何を組み合わせるのか、によって生まれてくるものですが、その複雑味=コクをしっかりと作るって、もちろん甘さも然りなのですが、実際につくるのはなかなか難しい。きれいな酸みを表現するために、また軽やかでありながらコクを表現するために、ぴったりのコーヒー豆の組み合わせは何か、焙煎はどうするか、何度も試飲して、微調整を繰り返しました。
私は味覚チームなので、出てきたものにあれこれ言うだけで申し訳なかったのですが、原料チームや焙煎チームと連携して何度も話し合い、いろんなチームが一丸となって、より心地よい甘さやコクを生み出せるブレンドや焙煎度合いにたどり着けたと思います。

ペーパードリップで淹れるコーヒー

酸みも苦みも、美味しさを引き出すのは甘さ

まず、軽やかで綺麗な酸みと甘みを表現するために、今回はフルーティーな味わいを感じさせるペルーを中心にブレンドしました。ペルーは標高が比較的高いところで育つので、寒暖差がしっかりあるような環境下で、熟するのに時間がかかり、しっかりとした酸みや甘みを形成することができます。そして、軽やかなコクを感じていただくためにコロンビアをブレンド。焙煎としてはあまり深くしすぎずに、それらの豆の持ち味を活かせるような焙煎度合いに仕上げています。
コーヒーの甘さってわかりにくいのですが、やはり甘さがなければコーヒーは美味しくないんですよね。甘みの少ない未熟なフルーツと完熟しているフルーツでも、味わいが違うように、コーヒーも甘みがある方が美味しく感じるんです。酸みが苦手な方にも、甘さがあることで、心地よい味わいを感じていただけると思いますよ。

スイーツにも合うコーヒー

ペーパードリップで淹れてフルーツ感のあるスイーツと一緒に

まろやかで優しい甘さが続くコーヒーなので、ペーパーフィルターでのドリップがおすすめ。フルーティーなきれいな酸と甘さを楽しんでいただきたいと思います。おともには、フルーツタルトなどフルーツ感があるようなスイーツや、ドライフルーツが入ったパウンドケーキなど、あんまり重すぎない焼き菓子との相性がいいかなと。実は、苦みが強いコーヒーとカフェイン量はそんなに変わらないので、このコーヒーを飲んで一息ついて、すっきりした気分でまたお仕事などしていただければと思います。

上島珈琲店レギュラーコーヒー

ー 19の物語 ー