Bow-tie’s Pour

Bow-tie’s Pour(MEDIUM)

カカオ・バニラ・シナモンの甘い香り。
クリーミーな口当たりと黒糖の甘さが呼び起こすノスタルジー

酸味 ★★★☆☆
苦味 ★★★★☆
コク ★★★★☆

蝶ネクタイをキリッと締めたおしゃれなマスターが丁寧に注ぎ淹れてくれたようなノスタルジーを刺激するこだわりの一杯。
Bow-tie’s Pour


「Bow-tie’s Pour」は、文字通り蝶ネクタイをつけたような
小さいけれど瀟洒で落ち着ける喫茶店のマスターが、シルバーのコーヒーポットからお湯を注ぎ一杯一杯こだわって淹れてくれる懐かしいハウスブレンドのイメージ。
程よい酸みとほのかな苦み、クリーミーな口当たりと心地よく甘い余韻を楽しんでいただきたいザ・コーヒーです。

UCCコーヒーアカデミー専任講師 中井千香子

UCCコーヒーアカデミー専任講師 中井千香子

マスター拘りの一杯

UCCコーヒーアカデミー専任講師 中井千香子

誰もが納得する味、香り。王道のコーヒー

Bow-tieは蝶ネクタイ、Pourは注ぐ、という意味。

パッケージのイラストと「Bow-tie’s Pour」という名前が表している通り、ちょっと昔の喫茶店でよく見かけた蝶ネクタイをつけたマスターが、一杯一杯こだわって抽出しているようなイメージのコーヒーです。

70年代くらいでしょうか?自家焙煎が流行った時代、浅炒りというより中炒りとか深炒りが主流で、飲みやすくバランスの取れた味わい。喫茶店に長居して何度もお代わりしたくなるようなコーヒー。

それをイメージして、ブレンドと焙煎度合いを組み立てています。

UCCコーヒーアカデミー専任講師 中井千香子

突出していない、でも凡庸ではない。絶妙なバランスを求めて

まずブレンド前のそれぞれの産地、焙煎のコーヒーを20種ほど開発メンバー全員が試飲することから始まりました。これとこれを合わせたらいいかなと、それぞれブレンドを作って試飲とディスカッションを繰り返しました。逆にブレンドすることによって単調になってしまう場合もあるので、そうならないようにちょっと配合のバランスを変えて、それでも駄目だったら、違う豆に組み替えて…そういった感じで進めていきました。

ここで最も重要視したのはやはり「飲みやすさ」です。私たちの好みとかではなくて、最終的にコーヒーを飲んでくださるお客様の好みがどういった嗜好なのかということも知らないといけない。だから、スーパーのコーヒーからコーヒーショップのコーヒーまで色々飲んで研究しました。

そして作ったブレンドについて、どこか酸みが突出していないか、逆に苦すぎないかなどと味見していく、専門用語で官能試験っていうんですが、そういったところで、細かく合わせていきました。

やっぱり科学的な実験とか研究によって、人の舌が一番正確で、すごく細かいところまで分かると言われているので、特にUCCはそういった技術に長けている専門メンバーも多く、信頼できる結果が導き出せたと思います。

昔ながらの喫茶店をイメージしたコーヒー

頭と胴体と足をつくるようにブレンドを検証する

ブレンドの考え方は様々ありますが、分かりやすく説明をする一例として、人の体でいうと頭と胴体と足みたいな形で作り上げていくとお伝えしています。

「Bow-tie’s Pour」は、カカオ、バニラ、シナモンなどの香りが特徴的なのですが、これらは核となる主な香りであり、つまり「頭」にあたります。頭がしっかりと見えるように、たとえばその特徴を持つ豆を多めに使うこともあります。

そして、コクもしっかりとあってそれを支える土台となってくれる違う産地の豆、もしくは違う焙煎度の豆などが「足」となり、香りとコクをつなぐ中間の役割を果たし、口当たりなどを表現するのが「胴」の部分です。それが1種類なのか、2種類なのか3種類なのかはそれぞれのブレンドで変わってきますが、大切なのはバランスです。頭でっかちでも、足ばかり大きくても、つなぎとなる胴体が細すぎたり太すぎたりしてもブレンドの魅力が半減してしまいます。

本当にコーヒー1杯入れるのに、1 グラム2グラム変わるだけでもブレンドのコーヒーは味が変わる世界なので、ブレンドの比率が1:1:1なのか2:1:1なのかで大きく変わってくるし、一旦これがいいなと思った比率が例えば1:1:1だとしても、いやもっといいのがあるんじゃないかと思ってしまう。だからもう一度2:1:1などの比率に変えてみて、本当にこの比率でいいのかを検証し、とことん突き詰めてやってきました。他にもコーヒー豆があるわけなので、気が遠くなるくらいの作業でしたが、最終的にはこれが一番いいねって思えるような、組み合わせにたどり着くことができたと思います。

上島珈琲店のフィナンシェ

ブラックでもカフェオレでも。気分は70年代の喫茶店?

ブラックでもいいですが、カフェオレみたいなミルクでもすごく合います。本当にアレンジが効くというか。

ペアリングなんですけど、これはマドレーヌではなく、フィナンシェがいいですね。ちょっと焦がしたバター感とこのコーヒーのコクが絶妙に合って、すごくお口の中で相乗効果的に味わいがひろがっていきます。ぜひ、やってみてください。

すこしゆっくりできるタイミングに、パッケージを眺めて、70年代の喫茶店に思いをはせながら、その時ってこんなコーヒーを飲んでいたのかな…とか、 喫茶店にトリップしたような気分で、コーヒーの味と香りを楽しんでいただきたいなって思います。

上島珈琲店レギュラーコーヒー

ー 19の物語 ー